後遺障害発生から解決までの流れ

 

 半年前に巻き込まれた追突事故。首にダメージを受けたため治療を続けた結果、痛みこそおさまったものの身体のしびれは未だ取れず……。
 病院からは、これ以上治療を続けても変わらないと「症状固定(※)」の宣告を受け、保険会社には「後遺障害に該当しません!」と見放されてしまった……。

症状固定……傷病の状態が安定し、医学上一般に認められた医療(実験段階又は研究的過程にあるような治療方法は含まれない)を行っても、その医療効果が期待できなくなった状態。その傷病の症状の回復・改善が期待できなくなった状態。

 「何で!? どうして認めてもらえないの!? 後遺症ははっきりとあるのに!」

 実は交通事故による後遺障害が残った人のほとんどが、上記のパターンで泣きを見ています。いったいどうして後遺障害として認定されないのでしょうか?その理由は、後遺障害を認定する仕組みにあるのです。

 

 後遺障害により賠償金が発生するかどうかは、自賠責損害調査事務所で行われる後遺障害等級の認定作業を通じて決定されます。実はこの等級認定、現状では全事故被害者のうちの4%強しか認定が下りていません。

 残りの96%の被害者は「後遺障害に該当しない」とみなされています。

 なぜそのような事態が起きているのでしょうか?それは、等級決定を行う自賠責損害調査事務所の認定方法にあるように思われます。

 同事務所では、本人から送られたり病院などから取寄せた診断書やレントゲン写真、MRI画像などによってのみ、等級を決定しています。つまり、被害者の身体を直接診察したり検査したりすることは、一切ありません(醜状障害を除く)。

 また、証拠が不十分と思われる請求事案に対しても、追加の証拠を求めるようなこともしません。このようなシステムにこそ、適切な認定が下りない大きな要因の一つがあると言えます。

 もちろん、自賠責損害調査事務所だけでなく保険会社も、「この検査を受けて来てください」などとアドバイスすることはまずありません。彼らも慈善事業を行っているわけではないので、支払う保険金は少ないに越したことはないためです。

 

「医師が、正確な診断書を書いてくれないからいけないんだ!」
「医師は、何で必要な検査を勧めてくれないの?」

 このように憤る方がいるのも無理はありません。しかし、これらは医師の責任ではありません。医師の責務とは傷病を治療することであり、後遺障害の等級認定を保証することは、医師本来の使命ではないのです。

 後遺障害等級に関する適切な知識を備えている医師は、残念ながら、ほとんどいないと言っても過言ではないでしょう。

 

 『結局、後遺障害等級認定は下りず、等級「非該当」のまま保険会社と示談交渉をしたのですが……ちょっと驚くぐらい低い金額を提示されました。
 もちろん、文句を言いましたよ。
 「そんなはずはない! じゃあこの身体に残る痛みはどうなるんだ!」と。
 しかし保険会社は、「この金額で納得がいかないのであれば、どうぞご自由に裁判を起こしてください」の一点張りでしたね』

 上記のケースのように、後遺障害等級認定が「非該当」となった場合、保険会社の提示する賠償金は非常に低いものとなります。

 では保険会社の言葉通りに裁判という手段に訴え、賠償金を求めればよいのでしょうか?

 

 はっきり言って、裁判になれば勝てるケースは多々あることでしょう。
 ただし、それでも被害者の方が期待するような、高額の賠償金を手にすることはできません。
 後遺障害等級が「非該当」である以上、「傷害慰謝料」や「休業損害」以外の賠償金は、ほとんど発生しないのです。

 弁護士に支払う成功報酬を考えれば、時間と費用がかさむばかりで、手元に残るお金はわずか……。

 等級「非該当」の被害者に、高い賠償金を取れる」ことを約束する弁護士は、ほとんどいないことでしょう。そのことを保険会社も熟知しているため、「不満があるなら裁判を起こしてください」という具合に、仕向けることができるのです。

 

 ここまで来てしまえば、もはや状況を覆すことはできません。雀の涙ほどの賠償金を受け取る以外ないのです。納得はいきませんが、仕方ありません……。
 では、いったいどうすればよかったのでしょうか?

 答えは1つ。後遺障害等級認定の際に、正当な認定を得られなかったことにすべての原因があるのです。

 厳しい言い方かもしれませんが、何も知らず、医師に後遺障害診断書を任せてしまった被害者自身責任はあるのです。保険会社の態度は、特に非人道的なわけではありません。

 むしろ、利益を追求する企業としてまっとうな行為だと言えます。保険会社としても、認定機関の等級に従うしかないのですから……。

 被害者の方が後遺障害認定の仕組みさえ理解していれば、このようなことにはならないのです。

 

 等級「非該当」となった診断書を専門家が分析すれば、原因はすぐにわかります。まだ、等級認定の申請をするであれば、後遺障害診断書等を拝見することで、(1)等級認定の可能性はあるか、(2)どのような検査を受けてもらえば認定の確率が高まるか、といった判断も可能となります。

 不満足な結果を避けるためにも、まずは専門家に相談してみてはいかがでしょうか。

 その上で、被害者の方ご自身により、納得のいく結果を得るための選択していただくのが、ベストの方法だと考えます。
 当サイトでは、交通事故に関する専門知識を備えた行政書士による解決をお勧め致します。

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