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後遺障害の等級ごとに定められた慰謝料?
交通事故により後遺障害が残った場合、障害を抱えたまま残りの人生を過ごさなければならないことに対しての慰謝料を加害者に請求することができます。
しかしこの請求額は後遺障害等級によって基準が定められており、ほぼ基準が示す金額の範囲内で解決することになります。とはいえ、その精神的苦痛や支障の度合いは個々人によって異なります。
それを裁判で立証できるのであれば、基準額以上の慰謝料を請求することも可能です。
ただし、後遺障害等級「非該当」のケースの立証は難しく、基準以上の慰謝料を請求できるのは例外的な事例だと考えた方がよいでしょう。
具体的な後遺障害等級
交通事故による後遺障害は「自賠法(自動車損害賠償保障法)」で定められており、第1級から第14級まで140種の後遺障害が35種類の系列に分類されています。以下にその障害の症状についてご紹介します。
後遺障害等級・自賠責保険金額・労働能力喪失率一覧表(平成16年10月15日改正)
| 等級 | 詳細 | 険金額 | 労働能力 喪失率 |
|---|---|---|---|
| 第1級 | 1 両眼が失明したもの 2 咀嚼及び言語の機能を廃したもの 3 両上肢をひじ関節以上で失つたもの 4 両上肢の用を全廃したもの 5 両下肢をひざ関節以上で失つたもの 6 両下肢の用を全廃したもの |
3,000万円 | 100% |
| 第2級 | 1 一眼が失明し、他眼の視力が〇・〇二以下になつたもの 2 両眼の視力が〇・〇二以下になつたもの 3 両上肢を手関節以上で失つたもの 4 両下肢を足関節以上で失つたもの |
2,590万円 | 100% |
| 第3級 | 1 一眼が失明し、他眼の視力が〇・〇六以下になつたもの 2 咀嚼又は言語の機能を廃したもの 3 神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し、終身労務 に服することができないもの 4 胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し、終身労務に服す ることができないもの 5 両手の手指の全部を失つたもの |
2,219万円 | 100% |
| 第4級 | 1 両眼の視力が〇・〇六以下になつたもの 2 咀嚼及び言語の機能に著しい障害を残すもの 3 両耳の聴力を全く失つたもの 4 一上肢をひじ関節以上で失つたもの 5 一下肢をひざ関節以上で失つたもの 6 両手の手指の全部の用を廃したもの 7 両足をリスフラン関節以上で失つたもの |
1,889万円 | 92% |
| 第5級 | 1 一眼が失明し、他眼の視力が〇・一以下になつたもの 2 神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し、特に軽易 な労務以外の労務に服することができないもの 3 胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し、特に軽易な労務 以外の労務に服することができないもの 4 一上肢を手関節以上で失つたもの 5 一下肢を足関節以上で失つたもの 6 一上肢の用を全廃したもの 7 一下肢の用を全廃したもの 8 両足の足指の全部を失つたもの |
1,574万円 | 79% |
| 第6級 | 1 両眼の視力が〇・一以下になつたもの 2 咀嚼又は言語の機能に著しい障害を残すもの 3 両耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することができ ない程度になつたもの 4 一耳の聴力を全く失い、他耳の聴力が四十センチメートル 以上の距離では普通の話声を解することができない程度 になつたもの 5 脊柱に著しい変形又は運動障害を残すもの 6 一上肢の三大関節中の二関節の用を廃したもの 7 一下肢の三大関節中の二関節の用を廃したもの 8 一手の五の手指又はおや指及びを含み四の手指を失つたもの |
1,296万円 | 67% |
| 第7級 | 1 一眼が失明し、他眼の視力が〇・六以下になつたもの 2 両耳の聴力が四十センチメートル以上の距離では普通 の話声を解することができない程度になつたもの 3 一耳の聴力を全く失い、他耳の聴力が一メートル以上の 距離では普通の話声を解することができない程度になつ たもの 4 神経系統の機能又は精神に障害を残し、軽易な労務以 外の労務に服することができないもの 5 胸腹部臓器の機能に障害を残し、軽易な労務以外の労 務に服することができないもの 6 一手のおや指を含み三の手指をを失つたもの又はおや指 以外の四の手指を失つたもの 7 一手の五の手指又はおや指を含み四の手指の用を廃したもの 8 一足をリスフラン関節以上で失つたもの 9 一上肢に偽関節を残し、著しい運動障害を残すもの 10 一下肢に偽関節を残し、著しい運動障害を残すもの 11 両足の足指の全部の用を廃したもの 12 女子の外貌に著しい醜状を残すもの 13 両側の睾丸を失つたもの |
1,051万円 | 56% |
| 第8級 | 1 一眼が失明し、又は一眼の視力が〇・〇二以下になつた もの 2 脊柱に運動障害を残すもの 3 一手のおや指を含み二の手指を失つたもの又はおや指以外の 三の手指を失ったもの 4 一手のおや指を含み三の手指の用を廃したもの又はおや指以外 の四の手指の用を廃したもの 5 一下肢を五センチメートル以上短縮したもの 6 一上肢の三大関節中の一関節の用を廃したもの 7 一下肢の三大関節中の一関節の用を廃したもの 8 一上肢に偽関節を残すもの 9 一下肢に偽関節を残すもの 10 一足の足指の全部を失つたもの 11 脾臓又は一側の腎臓を失つたもの |
819万円 | 45% |
| 第9級 | 1 両眼の視力が〇・六以下になつたもの 2 一眼の視力が〇・〇六以下になつたもの 3 両眼に半盲症、視野狭窄又は視野変状を残すもの 4 両眼のまぶたに著しい欠損を残すもの 5 鼻を欠損し、その機能に著しい障害を残すもの 6 咀嚼及び言語の機能に障害を残すもの 7 両耳の聴力が一メートル以上の距離では普通の話声を 解することができない程度になつたもの 8 一耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することがで きない程度になり、他耳の聴力が一メートル以上の距離 では普通の話声を解することが困難である程度になつたもの 9 一耳の聴力を全く失つたもの 10 神経系統の機能又は精神に障害を残し、服することが できる労務が相当な程度に制限されるもの 11 胸腹部臓器の機能に障害を残し、服することができる 労務が相当にな程度に制限されるもの 12 一手のおや指又はおや指以外のニの手指をを失つたもの 13 一手のおや指を含み二の手指の用を廃したもの又はおや 指以外の三の手指の用を廃したもの 14 一足の第一の足指を含み二以上の足指を失つたもの 15 一足の足指の全部の用を廃したもの 16 生殖器に著しい障害を残すもの |
616万円 | 35% |
| 第10級 | 1 一眼の視力が〇・一以下になつたもの 2 正面を見た場合に複視の症状を残すもの 3 咀嚼又は言語の機能に障害を残すもの 4 十四歯以上に対し歯科補綴を加えたもの 5 両耳の聴力が一メートル以上の距離では普通の話声を 解することが困難である程度になつたもの 6 一耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することがで きない程度になつたもの 7 一手のおや指又はおや指以外のニの手指の用を廃したもの 8 一下肢を三センチメートル以上短縮したもの 9 一足の第一の足指又は他の四の足指を失つたもの 10 一上肢の三大関節中の一関節の機能に著しい障害を 残すもの 11 一下肢の三大関節中の一関節の機能に著しい障害を残すもの |
461万円 | 27% |
| 第11級 | 1 両眼の眼球に著しい調節機能障害又は運動障害を残すもの 2 両眼のまぶたに著しい運動障害を残すもの 3 一眼のまぶたに著しい欠損を残すもの 4 十歯以上に対し歯科補綴を加えたもの 5 両耳の聴力が一メートル以上の距離では小声を解するこ とができない程度になつたもの 6 一耳の聴力が四十センチメートル以上の距離では普通の 話声を解することができない程度になつたもの 7 脊柱に変形を残すもの 8 一手のひとさし指、なか指又はくすり指を失つたもの 9 一足の第1の足指を含みニ以上の足指の用を廃したもの 10 胸腹部臓器に障害を残すもの |
331万円 | 20% |
| 第12級 | 1 一眼の眼球に著しい調節機能障害又は運動障害を残すもの 2 一眼のまぶたに著しい運動障害を残すもの 3 七歯以上に対し歯科補綴を加えたもの 4 一耳の耳殻の大部分を欠損したもの 5 鎖骨、胸骨、ろく骨、けんこう骨又は骨盤骨に著しい変形を 残すもの 6 一上肢の三大関節中の一関節の機能に障害を残すもの 7 一下肢の三大関節中の一関節の機能に障害を残すもの 8 長管骨に変形を残すもの 9 一手のこ指を失ったもの 10 一手のひとさし指、なか指又はくすり指の用を廃したもの 11 一足の第二の足指を失つたもの、第二の足指を含み二の 足指を失つたもの又は第三の足指以下の三の足指を失つ たもの 12 一足の第一の足指又は他の四の足指の用を廃したもの 13 局部に頑固な神経症状を残すもの 14 男子の外貌に著しい醜状を残すもの 15 女子の外貌に醜状を残すもの |
224万円 | 14% |
| 第13級 | 1 一眼の視力が〇・六以下になつたもの 2 正面以外を見た場合に複視の症状を残すもの 3 一眼に半盲症、視野狭窄又は視野変状を残すもの 4 両眼のまぶたの一部に欠損を残し又はまつげはげを残すもの 5 五歯以上に対し歯科補綴を加えたもの 6 一手のこ指の用を廃したもの 7 一手のおや指の指骨の一部を失つたもの 8 一下肢を一センチメートル以上短縮したもの 9 一足の第三の足指以下の一又は二の足指を失ったもの 10 一足の第二の足指の用を廃したもの、第二の足指を含み 二の足指の用を廃したもの又は第三の足指以下の三の足 指の用を廃したもの |
139万円 | 9% |
| 第14級 |
1 一眼のまぶたの一部に欠損を残し又はまつげはげを残すもの
屈伸することが できなくなったもの |
75万円 | 5% |
| 【備考】 1 視力の測定は、万国式試視力表による。屈折異状のあるものについては、矯正視力について測定する。 2 手指を失つたものとは、おや指は指関節、その他の手指は第一指関節以上を失つたものをいう。 3 手指の用を廃したものとは、手指の末節の半分以上を失い、又は中手指節関節若しくは第一指関節(おや指にあつては、指関節)に著しい運動障害を残すものをいう。 4 足指を失つたものとは、その全部を失つたものをいう。 5 足指の用を廃したものとは、第一の足指は末節の半分以上、その他の足指は末関節以上を失つたもの又は中足指節関節 若しくは第一指関節(第一の足指にあつては、指関節)に著しい運動障害を残すものをいう。 6 各等級の後遺障害に該当しない後遺障害であつて、各等級の後遺障害に相当するものは、当該等級の後遺障害とする。 |
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事故後の生活や仕事に障害を来たす場合の慰謝料
上記の後遺障害等級表によれば、手の平大の傷痕が二の腕に残れば第14級で慰謝料請求ができます。しかしその傷痕が手の平よりも小さければ「非該当」となってしまうのです。
また「外貌に醜状を残すもの」という基準もありますが、その美醜はいったい誰が決定できるというのでしょう?
またこれらの慰謝料はあくまで身体に損害を受けた辛さに対する「お詫び」です。身体的な障害を抱えたまま送る、その後の人生を保証し続けてくれるものではないのです。
将来的な治療費などはいったい誰に請求すればよいのでしょうか?
これらの損害はすべて被害者側が立証しなければ、決して慰謝料という形には結び付きません。保険会社がわざわざ損害を指摘してくれることなどはないのです。
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